ヒプノセラピーとは
ヒプノセラピーとは、催眠療法のことです。
まず、言葉の誘導で、脳波を落としていき、
リラックスした状態になっていただきます。
それは、潜在意識にアクセスするには、
リラックスした状態になっていただく必要があるためです。
わたしたちの意識は、
自分で意識できる顕在意識が５％、
自分で意識できない潜在意識が９５％です。
この５％と９５％の間には、
通常は膜（判断の膜・クリティカル・ファカルティー）が張られていて、
顕在意識と潜在意識は分けられています。
リラックスして脳波が落ちた状態になると、
この膜が緩み、
潜在意識と顕在意識の間の情報が
行き来しやすくなります。
そのために、まず、リラックスした状態になっていただきます。
潜在意識の中には何があるのか
９５％の中には、今までの記憶がすべて積まれています。
その中の、子どものころの記憶をインナーチャイルドと言います。
小さい時は、子どもの視点でものを見ていますので、
大人の視点から見ると、思い違いをしていることがあります。
例えば、小さい子が、
ご飯を食べる前に「お菓子を食べたい」と、言ったら、
親は、「だめよ、もうすぐご飯だから」と言いますね。
これは、大人から見れば当然のことですし、
子どものためを思って言ってくれているのだと、大人には解ります。
でも、子どもにはそれがわからないので、
「お母さんのバカ」などという
怒りの感情がそこで発生します。
その怒りの感情は、整理されないまま、
潜在意識に残されていきます。
感情の種
整理されなかった、しかし強い感情、特にネガティブな感情は、
感情の種になることがあります。
最初にしたネガティブな体験をもとに生まれた感情を種に
「こういうことがあると、こういういやなことが起こる」
という設定が出来上がります。
例えば、この場合、
（勘違いなのですが）
「お母さんは、いつも私のやりたいことの邪魔をする」
という設定ができあがります。
設定ができあがると、現実はそのように動き出します。
脳は、想像と現実の区別がつかないからです。
そして、人間が成長するに従い、同じような経験でも、
子どもの体験と大人の体験では、その出来事は、
より重く、大変な影響を与えることになっていきます。
これは、人間が原始的で、シンプルな生活をしていたころの
危険回避のためのシステムですが、
より複雑な生活を送るようになった現代では、
本当はもういらないはずの感情の種が
トラブルの原因となっていくことがあるのです。
感情を橋にして、最初の出来事の記憶へ行く
このトラブルを取り除くには、
勘違いしてしまった最初の記憶を書き直す必要があります。
脳の構造上、出来事の記憶と感情は、
強く結びついて潜在意識の中に残っています。
そのため、通常意識し得ない
潜在意識の中の記憶へアクセスするには、
①リラックスして膜（クリティカル・ファカルティー）を緩める
②間違った感情を抱くようになった出来事の記憶を
感情を手がかりに追体験しにいく
③インナーチャイルドに教える
④癒す
こうした行程をインナーチャイルド退行セッションのヒプノセラピーと言います。
カウンセリング
最初にカウンセリングで、現在何が問題なのかをお聞きします。
クライアントによっては、かなりたくさんのエピソードをお話しいただいて、
焦点を絞るのに時間がかかる場合があります。
それは自然なことですが、もし可能であれば、
セッションの前に何が問題なのかをご自分で少し考えてみていただけると
セッションの時間は短くすることが可能です。
事前にご準備いただくこと
催眠療法は、本当に寝てしまうのではなく、
脳波を少しリラックスした状態に落として、
意識を保ったまま行っていくものです。
眠ってしまうわけではありません。
前日に睡眠不足だったり、大変に疲れた状態で臨まれますと、
眠ってしまわれて、セッションにならないことがあります。
ぜひ前日には十分に睡眠をとってください。
睡眠不足の場合は、セラピストにお知らせください。
状況によっては、セラピーを延期します。
またリラックスするために、
あまり締め付けない服装の方が良いでしょう。
座椅子の場合は、壁などにつけて寄りかかったり、
リクライニングできるような椅子に座っていただいたりしながら
受けてくださると、よりリラックスしやすいようです。
ベッドで横になられても良いのですが、
寝てしまうことが往々にありますので、
クッションなどでリクライニングの体制になり、
セラピストに胸のあたりまで
呼吸の深さなどを見せていただけると助かります。
